ライター初心者へ送る~3章~
みなさんが文章を読む際に読みやすいと感じる文章にはどんな特徴がありますか?
実用的な文章は無駄がありません。読み手の負担が取り除かれた文章で表現されています。
この章では文章の削り方・削ってはいけない箇所のご紹介します!
1⃣単語を削る
2⃣余計な文脈を削る
3⃣「が」「で」で文章を続けない
4⃣翻訳文体の使用
5⃣弱腰に見える表現は基本的に削除
6⃣複雑な文章
7⃣情報の列挙方法
8⃣助詞の使い方
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1⃣単語を削る
・接続詞:必要ない場合が多いので削れないかまず疑う
・代名詞:2回目以降に登場する場合、省いても意味が通じる場合が多い
・重複:代名詞同様に同じ単語を二回繰り返す必要が無い
・「という」:内容説明に使用する場合が多いが、文章が長くなりがち
・修飾語:一つの修飾語で明確に状況を表す
2⃣余計な文脈を削る
・逆接以外の「が」:この「が」はまるごと削っても意味が通じるので削れるか疑う
・脱線:実用的な文章に脱線は盛り込まない方がいい
・定型文:みんなが知っていることをわざわざ書く必要は無いので削除を心がける
3⃣「が」「で」で文章を続けない
・(例)今日は試験日だが、会場に足を運び集中して問題を解いた。
逆接なのか順接なのか分からない「が」実際に何が起きたのか明確に伝わらりません
・(例)今日は試験日で、雪が降ったので、気分が悪かった。
「で」で羅列した文章を作ると着地地点が明確に分からず延々と話し続けるようなイメージになります
4⃣翻訳文体の使用
「~することができる」等の外国語の翻訳によく見かける言葉遣いは一見カッコよく見えるが明快さに欠けるので避けましょう
5⃣弱腰に見える表現は基本的に削除
・メタ言及:「周知の通り」等の言葉が無くても内容が伝わる文章にしてなるべく削除
・言い訳:「個人の意見として…」等の言い訳は弱腰に見えるので削除
・言葉を濁す:「など」「ほか」「といった」等の言葉は弱腰に見える
・伝聞表現:「とのこと」「~らしい」の伝聞表現は締まりがない為、なるべく断定的に言い切る
6⃣複雑な文章
・適度に分割する
分かりにくい文を解読する場合、日本語では後ろから解くのが一般的。第二章で触れた複文や重文を解く場合は手術関係を把握して後ろの述語から解いてシンプルな文に分けましょう
・係り受けの距離を近づける
(例)唐突に、仕事終わりにラーメン屋に行き食べ終わって店を出た後、母親から電話で呼ばれた。
(改善文)仕事終わりにラーメン屋に行き食べ終わって店を出た後、母親から電話で唐突に呼ばれた。
文章に誤解を生まないためにも、主語と述語、修飾語と被修飾語は基本的にセットで距離を近づけて置く
・長い修飾語の並べ方
複数の修飾語を並べるときは基本長いもの、大きな状況のものを先に置く
・属性を問う主語は「こと」「点」で受ける
(例)この国の人々の特徴は~という点である。
・受動・能動の把握
複数の主語がある場合は述語の組み合わせを意識しないと文章をうまくコントロールできない
・共通の述語で組み合わせが合っているか確認
(例)ファストフード店でピザとジュースを食べた。
7⃣情報の列挙方法
・語句レベルを合わせる
(例)私はサイゼリヤとガストとピザが好き。
→列挙されている名詞の語句レベルが合っていない
・並列を表わす助詞
→「AとB、C」のように置くのが正解です
・並列の「たり」の省略
(例)私は休日は寝たり起きたりして過ごしている。
→「たり」の繰り返し表現はセットで利用するので省略はしません
8⃣助詞の使い方
・「は」と「が」の使い分け
(例)彼はいつも麻雀動画を観ている。 彼は麻雀が好きだが彼女は麻雀が嫌い。
→「は」は主題の提示、対比を表します
(例)彼が麻雀をしているとき、非常に楽しそう
→「が」ははっきりとした主題の提示
・時間表現は点か線で組み合わせて表現する
(例)12月25日はクリスマスだ。(点)
12月19日からクリスマスウィークだ。(線)
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以上8つの文章の削り方・削ってはいけない箇所のご紹介でした!
初めは余分な文を見つけるのが難しいのですが、疑わしい部分の削除を行い、意味が通じるかを確認していきましょう!
参考: 唐木 元『新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング』(インプレス、2015/08)